第一飛行クラブ 広島 グライダー

このコーナーは、飛行機に関する雑学・珍事件・こぼれ話etcをちょっとあなたの耳にささやきます。

(C) First Flying Club HIROSHIMA  2001

第3回 「PAPI & Flight Check」           

前回、PAPIの調整の話をしましたので、これらをチェックするFLGHT-CHECK(以下『F/C』)の話を書きたいと思います。
アクティブに飛ばれているベテランパイロットの方ならたいてい広島西やどこかの空港で彼らに遭遇されているのではないでしょうか。今回は、これらのF/Cがどのような手順で行なわれているかをお話することによってチェッカー機と遭遇したときに彼らがどのように飛行するかの参考になればと思います。まずは、F/Cの解説から行ないます。

F/Cは、羽田にある運輸省飛行検査室により、おおむねPILOT2名、整備2名、技術1名、セオドライト1名の6名が1チームになって実施されます。検査の種類にもよりますが、大体1〜2日かかるようです。(私がいた当時は、まだYS11でしたので、広島西にYSが来るとJ-AIRを見なれているせいもあってかなぜか巨大に見えました。彼らは、月曜に羽田をDEPすると各地(2〜3空港)を転々として金曜に羽田に帰るというSQDLです。)
また、F/Cは、灯火設備(PAPIやR/W LIGHT)、保安設備(ILSやV/D)、通信設備(A/G)などの定期検査の一部として実施されています。実際、私が勤務していた当時は、年4回(3ヶ月毎)実施されていました。(今は減っているかもしれません。)
PAPI-F/C(PAPI)時のFC機の飛行方式は、計器着陸方式と同様に通常約10NM前4000FTから直線進入し、セオド側がインサイトした時から検査が始まります。FC機に操縦しているパイロットは、設定角度を維持したままTHまで飛行し、R/WをL/Pした後、MISSED APPROCH PROCEDUERで進入位置に戻ります。灯器が4つありますから1方向4回繰り返します。 (このとき合わせてRWY-LIGHTのTAP-CHKも行なわれます。) また、PAPIのカバレッジを検査するため4〜5NM 2000〜3000FTでARC(RWY CENTERから±30°)することもあります。なお、RWY22側は、山が接近しているので比較的近くから進入しているようです。(RWY22はUNUSABLEも設定されており、ファイナルに一番近い己斐の山上に航空障害灯があります。)
これらの進入が始まるとかなり離れていても他の航空機がHOLDされると思います、FSの情報提供にご注意ください。

実際の検査は、機上(PILOT)と地上(セオドライト)に分かれて行います。(セオドライトとは、測量器の一種で望遠鏡のようなレンズで覗くと円周角と上下角がわかる仕組みになっているものです。)
あのわれわれがよく目にする『パシッ』と変わる色の変わり目を無線で『MARK!!』と送り、セオド担当者が常にFC機の鼻先についている『+』マークを追っていて、『MARK!!』と言われた瞬間の角度を記録し、その角度の平均値がPAPIの設定角度の許容値内に入っていることを確認しています。
もし、検査に合格しなければすぐに運用が中止されます。(日ごろから調整されているため、合格しないことは稀ですが...)
 
次にLLZ検査時の飛行ですが、ご存知のとおりLLZは、航空機を滑走路の中心に誘導するための装置ですので、まさに計器飛行方式の手順にしたがって着陸進入してきます。広島西のLLZは1.14度のオフセットがありますので、RWYのCenter Lineとは一致しません。通常の着陸との違いは、FC機のパイロットは、RWYを目指すのではなくLLZのデータを取る必要があるため、RWYに対し斜めにLLZに向けて降下してきます。
(タッチダウンポイントではありません。)ですから、最降下点がちょうどLLZの真上あたりになり、RWYに対して斜めに太田川上へ上昇していきます。あとは、PAPIの時と同じように進入点に戻ります。
(余談:RWY04のTHから約0.6NMでRWYのCenter LineとLLZのラインがクロスしています。ここまで来るとIMCでもRWYがインサイトできるはずですからここで機首をRWYに向けることになると思います。)

 私もFC機に同乗しましたが、FC機のパイロットは、LLZから延びている見えない一本の線の上(約1mから2mぐらいでしょうか)にあの大きなYSをセオド担当者の誘導(誘導はGCAに近い感じです)のとおり、操縦する必要があり、結構な技術が必要なものだと思いました。(PILOTの見本のような人です、ちなみに宮崎の航空大学の教官をやっていたという人がCo-Pilotでした。)
もし、FC機が飛んでいるのに気がつかれたらFC用の122.3MHzか123.2MHzをモニタされて、この様子を聞かれてみれば何をやっているのかご理解頂けると思います。

[これらの話は、経験を基に書いています、その場の状況で飛行状況は変化しています、FSの提供情報にご注意ください。]

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